俺の腕時計【No.2】セイコー SKX007 “ブラックボーイ“
こんにちは。腕時計大好き大学生のいまじんです。
前回はかなりニッチな腕時計でしたが、今回は知る人ぞ知る名機です。
二本目は、セイコーの「SKX007」、通称「ブラックボーイ」です!
この時計、国内はもちろん、海外でも人気が高く、インスタグラムでもたびたび外国のウォッチギークのポストで目にしてたんですよね~。
さらに名称の末尾が「007」なので、映画『007』シリーズ好きの僕はかなり食指が動いていたんです。劇中ではオメガだけど、ダイバーズウォッチだし。
しかし、値段が高すぎて、「欲しいなあ…」で終わってたんですよね。
この時計のいいところは良心的な価格設定で「この値段でこれほどのモノが買えるの⁉」というコストパフォーマンスだったんですが、新生セイコーファイブの登場でこのモデルはディスコン(廃盤)になってしまったんですね。
もともと人気の高い時計で、はじめは1万円第後半だった値段は個体数の減少とともにうなぎ上りし、現在は10万円(!)台で推移しています。
おそらく、これからさらに値上がりすると予想していたので、おそらく手にすることはないだろうな~と思っていました。
ところが去年の9月、東京の某予備校に通っていた僕は運命の出会いを果たします。
予備校近くにある質屋さんで、ショーウィンドウにこの”ブラックボーイ”の姿が!
お値段なんと2万円!去年はまだ今ほど値上がりしていませんでしたがそれでも6、7万円台でした。
無論中古でしたが、新品と見まがうほど綺麗な状態でした。前の持ち主はなぜ売りになんか出したのだろう…
しかし2万円も、貧乏浪人生にはかなり巨額です。
一晩悩みましたが、ヤフオクやメルカリでも2万円を切る個体はなく、翌日、予備校に自習に行くという大儀名分で、諭吉2枚を握りしめ、質屋に向かいました。
質屋ではタイムグラファーで日差も測ってもらいました。
が、興奮していてよく覚えていません笑
多分+-15秒とかそのあたりだったかな?
とにかくウキウキで質屋を出て、その後の予備校の自習室では勉強がほとんど手につきませんでした…()
もともと機械式ダイバーズウォッチはオリエントのマコXLを持っていたんですが、細腕の僕にはデカすぎ・重すぎであまりつけていませんでした。このオリエント・マコXLについてもまた別の記事で紹介したいと思います。
しかし”ブラックボーイ”の軽いこと軽いこと!
機械式はクオーツより重いと認識してましたが、重さは132グラムで、前回紹介したNASAスピンオフよりも2グラム軽く、とてもつけやすいです!
おそらくその軽さとつけ心地のよさは、この時計のブレスにあります。
ブラックボーイのブレスは所謂「ジュビリーブレス」で、1コマが5つの部品からできており、センターコマはポリッシュ仕上げされています。
両脇のサテンのコマは無垢ですが、このセンターのコマは板巻きで、シャカシャカと”安っぽい”音がする、とよく言います。
でも僕はこのブレス、すごく気に入っているんですよねえ。真ん中は板巻きなので軽いし、シャカシャカ音も、軽快な感じがして寧ろ好きです笑
「ジュビリーブレスはおっさん臭い」と聞きますが、個人的にはいい感じにレトロ感が出ているし、それでいて先進性も感じるデザインだと思います。
この滑らかなフィット感も、ブラックボーイの人気の大きな要因ではないか、と思います。(ベルトのカスタムも面白そうではありますが笑)
それに腕時計に興味のない人からすると、このポリッシュ仕上げが高級に見えるそうで、友達に「時計、めっちゃピカピカで高そうだね」と言っていただいたことがあります笑
さらに日本製品の安全規格JIS規格(日本産業規格)にも合格しており、ダイバーズウォッチとしての信頼性もお墨付きです。
文字盤のオレンジ色の「DIVER'S 200m」の文字もかっこいいんだよなあ~!
まあ、普段の生活で200メートルも潜ることはないと思いますが、ダイバーズウォッチのデザインであれば、ダイバーズウォッチとしてのスペックを備えておいて欲しい、というのが僕のこだわりです。
なので、現在このモデルの代替商品として売り出されている新生セイコー5のダイバーズ”風”ウォッチには、あんまり好感が持てないんですよね…
新生セイコー5のせいでブラックボーイの価格上昇が起きているわけですしね。
またこのモデルのいいところとして「文字盤の見やすさ」も忘れるわけにはいきません。海中において、瞬時に時間がわかるというのは必須の機能ですからね。
インデックスと針には夜光塗料がたっぷり塗られていて、ちょっと日の光に当ててから暗いところに行くと煌々と光っています。
時間がたてば夜光は弱まりますが、夜電気を消して、朝方時間を確認しようとしてもハッキリ認識できます。
他の腕時計と比べても、セイコーは夜光塗料が群を抜いて明るいと思います。
またデザインですが、どのダイバーズウォッチとも違う独特のデザインで、セイコーの美的センスを感じます。エドックスとか、初期のオメガシーマスターとか、迷走期のタグホイヤーのダイバーズはみんなサブマリーナそっくりですからね。
オフィスでも、ストリートでも、アウトドアでも活躍すること間違いなし。万能な一本です。初めての機械式時計にもってこいではないでしょうか。まあ、適正価格であればですが…
…と、かなり褒めちぎりましたが、気になったところもあります。
まず、手巻き機能がないこと。
だいたい二日くらい放っておくと止まってしまいます。いくつか時計を持っている人は(この時計を持っている人はきっとコレクターの方も多いと思います)、手巻き機能はついていたほうがありがたいと思います。
とはいえ、ブラックボーイの中の機械・7S26ムーブメントは非常に巻き上げ効率がよく、軽く振ってあげるだけですぐに動き出しますので、そこまで大きな欠点ではないかも知れません。
もう一つ、ベルトのバネ棒が固すぎること。
これはもともとゴムベルトだったのをメタルブレスに変えるときに受難する人が多いようです笑
僕もこのジュビリーブレスは気に入っていますが、たまには気分を変えてNATOにでも…と思ってもバネ棒が固すぎて、未だにベルトを変えたことはありません泣
まあこの固すぎるバネ棒のおかげで弓カンがずれることもないですし、何より水中での安全を考えたら固すぎることにも納得できます。弱々しいバネ棒ではベルトが外れてしまうかもしれません。そんなことダイバーズウオッチとしては失格ですね。
う~ん、欠点をあげたつもりでしたが、結局自己解決してしまいました。
とにかく、素晴らしい腕時計です。7S26も名ムーブメントですしね。
因みに精度ですが、個体や季節に依りけりですが、僕の場合、9時を下にすると10秒近く進んでしまいますが、平置きではなんとほぼ日差0秒でした!当たり個体だったのかもしれません。
本当におすすめの時計です。逆に、手軽に購入できなくなってしまったのが残念でなりません。
もしかしたらまだ、どこかで2万円台で売っているところがあるかもしれません。見つけたら、買いです!笑
【スペック】
ケース経:42mm
ケース厚:13mm
ラグ幅:22mm
ムーブメント:セイコー 7S26
風防:ミネラルガラス
逆回転防止ベゼル
200m防水
この時計はカスタムパーツも豊富なので自分好みにカスタムすることができるのも面白いですね!
というわけで、名機・”ブラックボーイ”の紹介でした!